【街路樹事故】プラタナス倒伏 民家を直撃(静岡県静岡市)
2022.04.28 ブログ
STAGE 編集部

人と緑・花をつなぐコーディネーター
 地域緑花技術普及協会

4月26日夕方に、静岡市駿河区の市道で街路樹の倒木事故がありました。

倒れたのは樹高6.5mのプラタナス。
区画整理が行なわれたおよそ50年前に植栽されました。

この事故でけが人はなく、交通にも支障はありませんでしたが、民家を直撃して民家の外壁と雨どいが破損しました。

市は事故の原因を究明するとともに付近の街路樹の点検などの対応を検討するとしています。


倒れた街路樹が住宅を直撃…外壁に損傷 区画整理行われた50年ほどに植えられたプラタナス 静岡市

静岡朝日テレビ4/27(水) 

街路樹の事故に詳しい一般社団法人地域緑花技術普及協会の細野哲央氏(農学博士、樹木医)によれば、地上部を支持できる根がなかったプラタナスの根鉢が回転して「根返り」倒木を起こしたものだといいます。

細野氏は、今回の事故に関して以下のコメントを寄せています。

「倒れた根元を映した映像から、このプラタナスの根株が発達しておらず、地上部を支えられるだけの強い根が張れていなかったことがわかります。

植え桝には人が植えた草花なども見られるので、土は人の手が入って軟らかい状態になっていたかもしれません。

ここのところ雨の日が多く、風の強い日もありました。
雨で植え桝内の土壌がゆるんでいたうえ、根が張れていなかったために、プラタナスが強風でわずかに傾く。
あとは地上部の重さでゆっくりと倒れていったのではないでしょうか。

映像からは、倒れたプラタナスが非常に小さな植え桝に植えられていて、地上部も強い剪定を受けていたことが分かります。
このような環境と管理だと、樹木は根を健全に発達させることができません。
植栽されている環境と管理の方法が事故の間接的な原因となっているのです。

街路樹を管理する静岡市には、点検だけではなく、街路樹の植栽環境と管理方法を見直すことが求められます。」

細野哲央
細野哲央
 一般社団法人地域緑花技術普及協会 代表理事
 樹木医 博士(農学) 国立大学法人 千葉大学 客員研究員

 樹木のリスクマネジメント、樹木医倫理の分野で日本の第一人者として知られる。植栽や庭園の施工・維持管理技術、緑化樹木の生産・管理技術、緑の生理・心理的機能、樹木の成長特性などにも造詣が深い。

静岡・駿河区広野 街路樹倒れ民家を直撃 26日夕方

静岡新聞2022.4.27


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