【技術支援事例】道路わき樹木の管理についての診断
2025.07.09 ブログ

STAGE 編集部 人と緑・花をつなぐコーディネーター 地域緑花技術普及協会
「道路に張り出した木の枝葉、このままで大丈夫だろうか?」「適切な管理方法を知りたい」。このようなお悩みに当協会がお応えしました。
今回は、東京都内にある古くからの住宅街の奥、民有地の道路わきに生育するスダジイについてのご相談です。相談者様からは複数方向から撮影された写真と現況についての情報をご提供いただき、都市の緑地管理に詳しい当協会の樹木医がオンラインで診断を行いました。
診断では、道路に隣接する立地特性を踏まえ、道路法(第30条)および道路構造令(第12条)における建築限界、そして民法第717条の所有者責任についてご説明し、下記の対応をご案内しました。
推奨措置
・枝葉が道路上 4.5m 以下に張り出している場合、該当枝の剪定が必要
・4.5mより高い枝については、信号や街灯の光が遮られるなど、道路の機能維持や安全確保の観点から支障がないのであれば、貴重な緑として大切に残すことを推奨
・成長の早いスダジイには、目標樹形を設定した上での定期的な剪定が望ましい
・倒木につながる重大な構造上の弱点がある場合は、倒木リスクを低減するための措置を実施
剪定方法については、「ぶつ切り剪定」のリスクを説明し、樹木の健全性を保つための「切り返し剪定」についてアドバイスを行いました。
当協会は、樹木や造園の専門知識に加え、都市で『樹木と共存』するための社会制度や『現実的な対策や措置にも精通』しています。これからも緑を愛する皆さんと共に歩み、安全で健全な緑地環境を維持できるよう、サポートしてまいります。
【緑のお困りごと、専門家にご相談ください】
当協会では、皆様の緑地管理をサポートするため、手軽にご利用いただける技術支援サービスをご提供しています。
オンライン診断(リモート)
Web会議システムで、樹木医などの協会パートナー技術者と直接つながり、樹木診断や植栽に関するご相談が可能です。簡易レポートも発行します。
2,000円 / 30分
簡易診断(現地)
協会パートナー技術者が直接現地へお伺いし、樹木診断や植栽に関するご相談に対応します。診断後には簡易レポートを発行いたします。
25,000円 / 半日 + 交通費(終日の場合は 40,000円 + 交通費)
コンシェルジュサービス(メール)
パートナー(会員)様向けのサービスです。緑や花に関するお悩みや疑問に、協会パートナー技術者がメールで一問一答形式でお答えします。
500円 / 1問
緑に関するお困りごとがございましたら、ぜひお気軽にご活用ください。

細野哲央 一般社団法人地域緑花技術普及協会 代表理事 樹木医 博士(農学) 国立大学法人 千葉大学 客員研究員 樹木のリスクマネジメント、樹木医倫理の分野で日本の第一人者として知られる。植栽や庭園の施工・維持管理技術、緑化樹木の生産・管理技術、緑の生理・心理的機能、樹木の成長特性などにも造詣が深い。
わたしたちSTAGEは、寺社の樹木、企業の公開空地の樹木、私有地の樹木、保護樹木や公園木などの公共の樹木などの調査・診断や各種の措置を実施しています。
所有・管理されている樹木や樹林に倒木事故等のご不安がありましたらお気軽にお問い合わせください。
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