【樹木事故】自動運転実験中のバスが街路樹に衝突
2025.08.29 ブログ

STAGE 編集部
人と緑・花をつなぐコーディネーター
地域緑花技術普及協会
事故の概要
8月29日、東京・八王子市高尾町の甲州街道で、自動運転の実証実験中だったバスが道路脇の街路樹に衝突しました。乗客約10人を乗せて走行中で、少なくとも1人の男性が軽傷を負い病院に搬送されました。
出典:自動運転バスが事故 今月実証実験開始も乗客数人がけが 東京・八王子市(2025年8月29日)
ANNnewsCH,2025.08.29,
https://www.youtube.com/watch?v=4X-NKVw9MAo
現地全景 ー奥に川が見えるー
街路樹と交通安全
街路樹というと、根による歩道の段差や見通しの悪さといったマイナス面が注目されがちです。一方で歩行者と車両を分離し、歩行者を守る役割も果たしています。
今回偶然に起きたと思える街路樹への車両衝突事故ですが、実際にはたびたび発生しています。筆者の記憶にある限りでも次の事例があります。
- 今月13日、静岡市で歩道を走行た車両が街路樹に衝突して止まった事故
- 今年3月、東京・日本橋で反対車線を暴走した車が街路樹で止まった事故
- 2020年、横浜市金沢区で歩道に侵入した車両がバス停手前の街路樹で止まった事故
今回の事故現場では、車両が進む先に川と欄干があり、もし街路樹がなかったらバスが川に転落していた可能性もあります。
街路樹は景観、環境改善、交通安全など様々な機能を発揮しています。今回の歩車分離もこうした多面的な機能の一つ。街路樹は街の安全安心にも役立っているのです。
〈この記事を書いた人〉

池田利行
一般社団法人地域緑花技術普及協会
クリエイティブディレクター
樹木医 植栽基盤診断士
樹木・街路樹のリスクマネジメント(健全度・危険度診断)で豊富な実務経験を持つ。点検・診断にとどまらず、樹種調査から緑地の保全・管理計画の提案にも幅広く携わっている。
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