【緑と花の効用】大気中のマイクロプラスチックフィルター~森林が空気清浄機のフィルターのような働きをし人が吸入するリスクを低減
2024.06.13 コラム
STAGE 編集部 

人と緑・花をつなぐコーディネーター
 地域緑花技術普及協会
大気中のマイクロプラスチックは、プラスチック製品が劣化して細かく砕けたりすることで発生し、空気中を漂っている。

この大気中のマイクロプラスチックがコナラの葉の表面に多く蓄積していることを、日本女子大学などのグループが確認した。

 森林が大気中マイクロプラスチックを捕捉することを世界で初めて実証
 ヒトによるAMPs 吸入リスク低減において森林が重要であることを明らかに(日本女子大学広報課)
 https://www.jwu.ac.jp/unv/news/2023/cr5sr8000000538y-att/2024_0327_JP.pdf

研究グループは、日本女子大西生田キャンパス(川崎市)内のコナラの葉約150枚のマイクロプラスチック量を測定したところ、葉の面積1㎡あたりに1000個のマイクロプラスチックが存在していることが分かった。

その結果から、研究グループは日本全体のコナラ林では年間約420兆個のマイクロプラスチックが捕捉されていると推計。

大気中のマイクロプラスチックに対して森林が空気清浄機のフィルターのような働きをし、人が吸入するリスクを低減させている可能性が示唆された。

*論文情報

雑誌名:Environmental Chemistry Letters

論文名: Alkaline extraction yields a higher number of microplastics in forest canopy leaves:

implication for microplastic storage

執筆者名(所属機関名):須永奈都1、大河内博2、新居田恭弘3、宮崎あかね1

(1 日本女子大学、2 早稲田大学、3 PerkinElmer Japan 合同会社)

掲載日時(現地時間):2024 年3 月20 日

掲載URL:https://doi.org/10.1007/s10311-024-01725-3

DOI:10.1007/s10311-024-01725-3

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